マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が、大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも、数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2025年15回目は、白石区菊水2条2丁目の旧「BOND菊水駅前店」。(写真は、解体工事中の「BOND菊水駅前店」が入っていたキクスイプラザ=左の道路が南郷通)
地下鉄菊水駅地上の道道3号線(南郷通)沿いで2024年3月末まで営業していたのが、パチンコ&スロット「BOND菊水駅前店」。建物は、「キクスイプラザアサヒ」の名称で1986年7月に新築された鉄筋コンクリート造、地下1階、地上4階。延べ床面積は約588坪。「BOND」の他に、スナックなどが入っていたほか、賃貸住宅も建物内にあった。土地、建物は個人の所有だったが、2019年3月に函館インパクト(北斗市)が土地建物を取得、土地は、その後、2025年5月に東京の不動産コンサルティング業、JMI(本社・東京都中央区)が取得している。
建物の解体工事は、2025年6月10日から始まった。注文者は土地所有者のJMI、解体事業者はイーグル(札幌市白石区)。解体は、同年9月30日まで続く。敷地面積は約230坪。「BOND菊水駅前店」を含め、キクスイプラザの解体によって、昭和、平成、令和と下町的な雰囲気を醸し出していた地下鉄菊水駅周辺の光景が大きく変わりそうだ。